出棺時…
折目さんはきれいな沢山のお花に包まれて、
すてきで穏やかできれいな顔でした。
私は娘たちをそれぞれ抱きかかえて、
折目さんの顔を見せて、一緒に言いました。
「ありがとう!」
・・・と!
そうして最後まで、折目さんの頬に触れていました。
その時に、積善社の方から
「棺に釘はどうされますか?」
と、訊ねられたので、私は応えました。
「苦しいので、釘はしません!」
労働組合の九州支部の方々に抱えて頂いて、
折目さんは、霊柩車に運ばれました。
その後ろを、7歳と8歳の娘と共に…
折目さんの笑顔の遺影と骨壷を持って歩きました。
最後…
心からの感謝の気持ちをご参列頂いた皆さまに
伝えたかったのですが…やはり、
たった一言の精いっぱい感謝の思いのみでした。
ありがとうございました!
霊柩車に乗り、発車する音の合図で、
皆さまが手を合わせて下さいました。
この時、久しぶりに1台の車に家族4人が揃いました。
行き先は定まってしまっているのに、なんだかようやく‥
家族4人になれたのだ!と、ホッとため息をつけたのでした。
車中では有里はしっかり前を向いて、
時折、私と顔を合わせました。
安里はといえば、泣きつかれたのか?
運転手さんにもたれかかり、眠っていました..