急変っ!?

駐車場に着き、車を降りようとした時、
姉が必死な顔をして、手を大きく動かしながら、
「病院に戻って!病院に戻って!」
と、叫んでいました。

携帯電話のない時代… 
病院から急変したことの連絡を受け、
ずっと、駐車場で待っていたようでした。

兄と私は、降りかけていた車に慌てて乗り込み、

病院へ戻りました。
車中…兄と私は、終始無言でした。


病院へ戻り、ナースステーションに着くと、
すぐに 婦長さんが、
「一緒に手術室に行きましょう!」
と、小走りに同行されました。

「先生から、お話がありますので、
ここで一緒に待ちましょう。」  
と言われ待っていると、階段の向こうから、
義父が息を切らしながら、必死に走ってきました。
一体、何が起きたのか?
理解ができないけれど、理解はしたくないとも
思いました。     

暫くして、担当医師が出ていらして、
「奥さんたちが帰られた後、血圧が上がり、
検査の結果、脳内出血が見られました!
奥さんの承諾を頂く時間がありませんでしたので、
緊急に、再開頭手術に入りました。
詳しいことは又、後で…」
と、説明し再び慌ただしく手術室に戻って
行かれました。

数人の医師達が慌ただしく出入りしていました。
それを見て初めて、私は…
危ないんだ!と感じ、手術室の扉の横で
「折目さん!折目さん!」
と小さな声で、呼びました。

すると、先生が出てこられて、
「大きな声で、呼んで下さい!」
と言って下さったので、私は大きな声で叫びました。 

「折目さぁーん!折目さぁーん!」

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