ある日のこと..
	食事中に折目さんが、フト話し始めました。
	
	「手術中、凍えてしまいそうに寒い!と感じたんだ。
	その時にスーっとお釈迦さまが出てきたんだよ。
	赤くてまぁるい両手で持つ位の大きさの玉を俺に向け、
	『この玉をあげるから、もう少し周りの人を幸せにしてきなさい!』
	って言われたっチャン!
	意味がわからんかったけど、両手で玉を受け取ったら、
	体がジワーっとあったかくなって、びっくりした!」と…
	 
	思わず、私の箸を持つ手が止まりました!
	「それで、お釈迦さまはどうしたと?」
	と、聞き返すと
	「俺が、玉を受け取ったらスーっと消えたよ!」
	
	震えが来そうでした。
	実は、術後暫らくして医師から伺ったことでしたが…
	「手術中に、血圧が急激に下がり危険な状況でした。
	でも、ご主人は本当によくがんばりましたよ。」
	
	折目さんのその話と医師からの報告が噛み合う!?
	なんて・・そんな事実は本当に驚きでした!そして…
	言い知れぬ畏怖の念と共に深い感謝が込み上げました
	
	照れくさかったのですが
	「折目さん、がんばってくれて本当にありがとう」
	と、しみじみと彼の顔を見つめたのでした。